人生の歩みの中で、出会う人、忘れ去っていく人、友人や仲間として寄り添ってくれる人がいるでしょう。人生を語るとき、よく使う言葉に「運命」があります。では、この「運命」とは一体何なのでしょうか?
恨みを晴らすための群転生
近年、欧米では「前世療法」が盛んに行われています。セラピストは、患者に深い催眠をかけて過去の失敗などを再体験させ、前世の人生の原因と結果を解釈させます。その中でも特に多い現象は、その人の過去の友人や親戚、さらには敵までもが、その人の現世に存在していることが多いことです。つまり、同じグループの存在が恨みなどを晴らすために、輪廻転生のたびに近い役をお互いに演じているのです。
精神医学の権威であるブライアン・ワイス博士は、著書『Many Lives, Many Masters』(1988年)の中で、キャサリンがセラピーの際に語った群転生を再現しています。
映画のようなシーンの中でキャサリンは、現世での姪が4000年前の前世での自分の子供だったことを目の当たりにしました。また別の人生では男に生まれ変わった彼女は、部族間の戦争で自分を殺した敵の戦士が、現世でのボーイフレンドであり、別の前世での父親が現世での年上の友人でした。さらにはワイス博士が古代の前世での自分の教師でした。
カトリーヌは、ある人物が過去と現在の生活の中で何度も何度も役割を変えて現れ、お互いがまた惹かれ合ったり、お互いの借金を返済させたりしていることを発見しました。
ワイス博士の著書『Only Love Is Real: A Story of Soulmates Reunited』には、別のケースも記録されています。
ある日のこと、ワイス博士のもとに、一度も会ったことのない男女が前世治療に訪れました。そしてそれぞれが2000年前の前世、エルサレムで一緒だったことを思い出しました。そしてこの2人は、当時は一人が父で一人は娘でした。しかし父親はその人生でローマ兵に拷問され、娘の腕の中で死にました。過去の人生とはそれぞれ違う関係で彼らは現世で再会したのです。
そして彼らはワイスのクリニックで出会いましたが、ワイスは職業上の規律のために、彼らが共通の記憶を持っていることは伝えらませんでした。しかし、治療の最後には運命のいたずらか、二人は “偶然 “に出会い、恋に落ちることになりました。
結婚までの道のり
夫婦の中で欠かせないのは縁と言う名の運命です。多くの人は、配偶者との出会いは偶然だと思っているかもしれませんが、実は人間界は大きな舞台であり、このドラマの筋書きは綿密に練られていて、一見すると偶然の出会いはすべて台本に巧妙に仕組まれています。
もちろん、すべての結婚生活が調和しているわけではありません。結婚生活における愛憎関係は、時に苦しく、人生の負債を清算する過程でもあります。
(翻訳・志水慧美)
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