自然界は危険に満ちているので、自分を守り、餌をとりやすいように、多くの動物が自然界の生息地で驚くべきカモフラージュ能力を持っています。ユキヒョウ(雪豹)は、自然の中で身を隠すことに長けている動物の一つです。
インドの野生動物写真家はインド北部のヒマラヤのある断崖絶壁で、岩の間に隠れている珍しいユキヒョウを撮影したことがあります。毛の色は周囲の環境とほとんど一体となっており、よく見ないと見分けがつきません。
写真家のsaurabh desai氏はMy Modern Metウェブサイトに、世界で最も神秘的なネコ科動物の足跡を探すために、2019年にヒマラヤで最も高い地点にあるKibber村を訪れたと語りました。
「この村から8キロ離れたスピティ谷で、私たちはこの茶色のユキヒョウを見て驚きました。私がそれを見つけた時、彼も私を見ていました。たまたま彼はカメラを見つめていたのですが、そうでなければ私は彼を見つけるのに苦労したかもしれません」。
写真には、黄土色のむき出しの尾根の中に、茶褐色の岩と白い雪が点在しているだけで、黄褐色の毛皮に黒い斑点が入ったユキヒョウが姿を隠していて、一見すると動物の姿は見えません。
このユキヒョウは崖から降りようとしましたが、人間を発見して、腹這いになって息を殺し、静かに覗き込んだといいます。じっとしているので、顔を先に見なければ姿を見ることはできません。
報道によると、Saurabh Desai氏は3年をかけてユキヒョウを追跡し、標高5,200メートル、マイナス30度、空気の酸素量が平原の約50%という厳しい環境の下で、ようやくこのような貴重な写真を撮影しました。全てが報われたといいます。
Saurabh Desai氏はその後、フェイスブックなどのソーシャル・メディアに「カモフラージュの芸術(Art of Camouflage)」と題した珍しいユキヒョウの写真を掲載し、すぐにネット上で話題になり、彼が編集しているヒマラヤ・スピティバレーの写真集はさらに興味深いものになりました。
ユキヒョウは「雪山の王」と呼ばれます。主に中央アジアの山岳地帯に生息し、雪線付近や雪の間で活動することから「ユキヒョウ」と呼ばれています。夜行性のユキヒョウは、行動が機敏で警戒心が強く、ジャンプが得意で、3~4メートルの高さの崖からでも飛び降りることができ、尾根や谷を好んで歩きます。
しかし残念なことに、ユキヒョウは人間の狩猟対象であり、その貴重で美しい毛皮はコートを作ることができ、高い経済的価値があります。密猟や生息地の縮小によって、ユキヒョウの数は激減し、絶滅危惧種となっています。
(翻訳 源正悟)
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