どんどんグローバル化する現代、子どもに英語を話せるようになってほしいママも多いと思います。小学校に入る前から英会話教室に通うのは今では当たり前。大きくなってから英語を話せるようになるのは苦労するもの。小さいうちから話せるようになれば、我が子も苦労しなくてすむかもしれません。
私たちが普段話す言葉は、話し言葉としてはおかしくありませんが、文法的にはおかしい部分があります。特に子どもと話す時、よく幼児語を使いがちです。例えば、「にゃんにゃん」、「あんよ」、「ぶーぶー」など。不思議なのは、幼児語を使っても子どもは日本語を話せるようになります。
英才教育として、英語のDVDを買い与える人もいるかもしれません。英語のテレビ番組や映画を見せる人もいるでしょう。その方法は本当に英語やその他の言語が話せるようになるのでしょうか?
米シアトルのワシントン大学教授、パトリシア・クール博士は、ある実験を行いました。英語ネイティブの家庭で育った赤ちゃんに、2つの方法で中国語をおしえて、中国語が聞きとれるようになるかという実験です。A組は幼児たちに録画した映像を見せ、B組は録画した映像と同じ内容のものを対面で教えました。その結果、A組は集中して映像を見ていましたが、全く勉強していない赤ちゃんと同じ結果が出ました。対面で学習したB組は、高い聞き取り結果が出ました。
この実験を通して、幼児が言葉を学ぶ時、双方向の交流としてのコミュニケーションがとても重要なことが分かります。本当に英語やその他の言語を話せるようになってほしいなら、DVDや映画、CDを聴かせるだけでは、上手に外国語を理解するようにならないことが分かりました。中には多言語の混同という問題があるのではないか、と心配するママも少なくないでしょう。多言語の環境は子どもにとって、メリットがたくさんあるだけではなく、どの言語もきちんと喋るようになる可能性のほうが高いのです。
(翻訳編集・林書羽)
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