進化論批判、米カンザス州で新基準

【大紀元日本11月30日】米カンザス州教育委員会は11月8日、6対4という表決結果で新しい科学教育基準案を可決した。これによってカンザス州では進化論が欠陥のある理論として公式に定められ、カンザス州教育委員会は今後カンザス州内の科学教育に新しい基準を設けることで合意した。

 カンザス州教育委員会スティーヴ・アブラムス会長はこの決定について「カンザス州の学校にとって、今日は記念すべき日となった。人々はダーウィンの進化論について自由に分析することができ、もはやそれに縛られなくなった」と肯定的に評価した。それに対してスー・ギャンブル委員は「哀れむべき日だ」と異なる見解を示した。

 新しい科学教育の基準によると、科学とは観察、仮説による推測、測定、実験、論理的考察および理論の実践を通して初めて成り立つものであり、様々な現象について、自然に思われる方法だけにとらわれずに解釈することができるようになった。また、新しい教育基準では進化論、特に進化論の中の「種の起源」及び「種の多様性」に関するダーウィンの解釈については、その一部が化石の記録と矛盾しており、従って進化論がまだ仮説に留まっている部分があるため、科学的に立証されたものとして認識すべきではないとした。

 新基準は2007年秋から、カンザス州各地域の教師が教育計画を制定する際の新しい規範となり、これに沿って教育および試験が行われる。カンザス州各地域の教師はこの規準を遵守することを強制されてはいないが、新基準に合わない教育計画は、学生の試験成績が低く評価される原因になるとされている。
 

 (大紀元・王琳達)