イスラエル、中東2カ国と国交正常化署名 トランプ氏仲介

2020/09/16 更新: 2020/09/16

[ワシントン 15日 ロイター] – イスラエルのネタニヤフ首相は15日、米ワシントンのホワイトハウスで、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンとの国交正常化合意文書に署名した。

国交正常化はトランプ米大統領が仲介。UAEとバーレーンからは外相が調印式に出席した。

中東地域でイスラエルと国交を正常化するのは、1979年のエジプト、1994年のヨルダンに続き、UAEとバーレーンが3カ国目と4カ国目。トランプ大統領はネタニヤフ首相と大統領執務室で会談した際、「少なくとも5、6カ国」がイスラエルとの国交を正常化させると述べた。

トランプ氏はその後、記者団に対し、サウジアラビアが「適切な時期に」イスラエルとの関係正常化に合意するだろうとの見方を示した。サウジ内閣は声明で、パレスチナ問題への「公正で包括的な解決策」が必要だと訴えた。

トランプ氏はUAEとバーレーンのイスラエルとの国交正常化を11月3日の大統領選前に実現。外交面での成果が選挙への弾みになる可能性がある。[nL4N2FF49G][nL4N2G83MJ][nL4N2FG1GD]

トランプ氏は調印式で、「われわれは歴史の流れを変えるためにここに集まった」と述べ、イスラエル、UAE、バーレーンの3カ国は今後、「友好国」として連携することになると強調した。

3カ国の代表は正常化合意とトランプ氏が果たした役割を大いに称賛。UAEとバーレーンの当局者らは同時に、パレスチナならびにパレスチナによるヨルダン川西岸とガザ地区を領土とする国家樹立の目標を見限ったわけではないとの立場も明確にした。

イスラエル軍によると、調印式と同じ時間帯にパレスチナの武装勢力はガザからイスラエルに向けてロケット弾を発射。パレスチナ問題が解決しない限り、今後も衝突が続くことは確実だとみられる。

パレスチナ解放機構のツイッターには「パレスチナが自由になるまで和平はない」と投稿された。

米政府はサウジに加え、オマーンにもイスラエルとの関係正常化を促している。米政府高官によると、オマーンはこの日の調印式に大使を派遣した。サウジからの出席者はいなかった。

*内容を追加しました。

Reuters
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