仏、チェコ支持や中国の脅威への反対を表明 

2020/09/02 更新: 2020/09/02

欧州を歴訪した王毅外相がチェコを批判したことを受け、フランス外務省はチェコ支持を表明し、チェコに対する中国の脅迫を容認できないと明言した。チェコ議長ら89人は台湾を公式訪問している。王外相はこれについて「重い代償を支払わせる」とチェコ側を威嚇している。

フランス外務省のアグネス・フォン・デア・ミュール(Agnès Von Der Mühll)報道官は、「欧州連合(EU)と中国の関係は、対話と対等そして相互尊重の原則に基づいたものでなければならない。これはわれわれがパートナーシップを深めるための不可欠な基本的条件である」「この観点から、(中国による)加盟国へのいかなる脅威も容認できない。私たちはチェコを支持する」と意志表明した。

王毅外相は、チェコのミロシュ・ビストルチル(Milos Vystrcil)上院議長が率いる89人のチェコ代表団による台湾訪問を「挑発」と呼び、「重い代償を支払わせる」と脅した。これを受け、チェコのトラパ外務副大臣は、張建敏駐チェコ中国大使を召喚し、抗議の意を伝えた。

ビストルチル上院議長は9月1日、台湾立法院で演説を行い「故ジョン・F・ケネディ元米大統領が1963年に共産主義体制による脅威の最前線にあった西ベルリン人民へ向かって『私はベルリン市民である』とドイツ語で励ました」と、かの有名な演説になぞらえて、同氏は中国語で「我是台湾人(私は台湾人である)」と訴え、台湾への支持を表した。同議長のこの言葉に現場は総立ちとなり、大きな拍手喝さいを受けた。

ドイツのハイコ・ヨーゼフ・マース(Heiko Josef Maas)外相は1日、王氏との共同記者会見で、「EUでは、国際的なパートナーに敬意を持って接しており、脅しなどの方法は適切ではない」と述べた。

米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、今回の王氏の欧州訪問は、米国と競争し、政治的・経済的に米国と対峙するよう欧州に働きかけることが目的だったが「手ぶらで帰らざるをえない」と皮肉った。

王氏は今回、イタリア、ノルウェー、オランダ、フランス、ドイツを歴訪。今週後半には中国の外交トップである楊潔篪氏がスペインとギリシャを訪問する予定になっている。

米中対立が先鋭化するなか、これまで欧州は「米中のどちらにつくか」と態度を曖昧にしてきた。しかし中国当局による疫病の情報隠ぺい、香港の弾圧、信仰者への大規模な迫害、台湾への脅迫、ファーウェイなどを利用した欧米のデータ通信の監視などで、欧州は中国を度々批判した。

王氏の訪問中に、EUのジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外務・安全保障政策上級代表は、中国を「新帝国」と呼び、EUと中国の間の不均衡な経済関係を批判する2つの解説記事を発表した。同記事では、同代表は「中国が欧州企業を制限しているのに対し、中国企業は欧州市場で自由を享受している。この非対称な関係を修正する必要がある」と訴えた。

また、王氏の欧州訪問期間中には、香港の活動家や法輪功学習者、民主化活動家および現地の支援抗議団体などが彼の行く先々で待ち受けており、抗議行動が絶えなかった。

主要先進7カ国(G7)で唯一、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加しているイタリアのディマイオ外相は王外相との会談で香港問題を取り上げ、市民の人権と自由が尊重されるべきだと指摘した。同国によるこのような公の表明はめったにない。

また、フランスのマクロン大統領も、中国の人権状況、特に香港や新疆ウイグル族の状況に対する深刻な懸念を王外相に直接伝えた。

王氏がオランダを訪問した当日、ハーグのオランダ外務省庁舎前の広場には多くの中国民主活動家や迫害された信仰団体、民族団体が集まり、「中国共産党(以下、中共)の腐敗で人民が苦しんでいる」「中共ウイルス」などのスローガンを掲げ、「打倒中共」を叫んだ。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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