パプアニューギニア、華為建設のデータセンターに「深刻な欠陥」日本などが当初反対

2020/08/12 更新: 2020/08/12

オーストラリア政府の最近の報告書によると、「中国共産党と繋がりのある華為技術ファーウェイパプアニューギニアのために建設したデータセンターに、重大なセキュリティ上の欠陥がある」という。当初、関係国の忠告を聞き入れずファーウェイを採用することを決めた同国は、オーストラリア政府に助けを求めている。オーストラリア・ファイナンシャル・レビュー(The Australian Financial Review、AFR)紙が8月11日、報じた。

 

パプアニューギニア(以下PNG)は、政府文書を保管する「ポートモレスビー・データセンター」を国内に構築するため、中国輸出入銀行から5300万ドルを借り入れ、2018年に運用を開始した。

2年前、オーストラリア、日本、米国の反対を押し切ってPNGはファーウェイ組むことを決めた。「サイバーセキュリティに関するオーストラリアや米国の見解がどうであれ、中国とファーウェイを懸念するのは大国だけだ。われわれには敵がいないから心配する必要はない」と同国は主張していた。

AFR紙は「報告書によると、PNG政府のデータ全体を保管するポートモレスビー・データセンターでは、時代遅れの暗号化ソフトウエアが使用されている。ファイアウォールの設定も不十分のため、機密性の高い政府文書を保護する事ができず、国家の安全が危険にさらされていることが判明した」と報道した。

 

また、65ページにも及ぶ報告書では以下の事が指摘されている。

「暗号化ソフトウエアは2016年にすでに失効しており、暗号もネットワークセキュリティの専門家によってすでに解読されたことが判明した。また、データセンター全体の設定が予期された設計と一致しなかったため、多くのセキュリティ上の脆弱性が発生している。たとえば、コアスイッチがファイアウォールの後ろにない。それはつまり、内部セキュリティ設定ではハッカーを検知できない」

 

また、運用と維持のための資金が不足しているため、データセンターはほとんどメンテナンスされていない。政府部門のデータ移行は当初の計画通りに行えず、ソフトウエアのライセンスの購入やバッテリーの交換も継続できない状況にある。

 

現在、PNGはオーストラリア政府にデータセンターの再稼働を確保するための資金提供を要請しているが、オーストラリア政府から承認を得ていない。

 

(大紀元日本ウェブ編集部)

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