トランプ氏、G7延期を表明 ロシアや韓国など加え中国を協議

2020/06/01 更新: 2020/06/01

[米大統領専用機内 30日 ロイター] – トランプ米大統領は30日、6月末の開催を目指していた主要7カ国首脳会議(G7サミット)を9月以降に延期する方針を明らかにした。参加国を拡大し、オーストラリア、ロシア、韓国、インドを招待する考えも示した。

トランプ大統領はこの日、フロリダ州ケープ・カナベラルで有人宇宙船の打ち上げを視察。ワシントンへ戻る大統領専用機内で記者団に対し、先進国が集まる現在のG7の形は「とても時代遅れだ」と語った。その上で、「延期する。G7が世界で現在起きていることを正確に反映しているとは思わない」と述べた。

新たに招待する国をG7の常任参加国にするのかは不明。トランプ氏はかねてから、戦略的に世界で重要だとして、ロシアを加えたいと話していた。ロシアは2014年、クリミアを併合したことでG8から排除された。

ホワイトハウスのファラー報道官によると、トランプ大統領は中国について協議するつもりだという。

トランプ氏は、新型コロナウイルスへの対応をめぐって中国政府を批判してきた。中国政府が反体制活動を取り締まる「国家安全法」を香港に導入することを決めたことを受け、香港に認めてきた関税などの優遇措置を停止する手続きを開始すると発表した。

トランプ大統領にとってG7延期は痛手だ。トランプ氏はワシントンに主要先進国を招くことで、米国が新型コロナウイルス危機から平常に戻ったことを印象づけたかった。

招待された韓国政府の関係者はロイターに対し、米国政府と協議したいと語った。

トランプ氏の提案について、大半の欧州諸国はコメントしていない。ドイツ政府報道官は「さらなる情報を待っている」と述べるにとどめた。

*内容を追加しました

 

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Reuters
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