【紀元曙光】2020年5月28日

40年前の事件により、都心にある「新宿西口」という地名には、凄惨な記憶が久しく焼き付いていた。

▼昭和55年8月に起きた、新宿西口バス放火事件。詳細は控えるが、一人の男がガソリンと着火した新聞紙を投げ込んで、路線バス1台を丸焼きにした事件だ。死者6人、重軽傷者14人。犯人の生い立ちがどうであれ、被害者には全く関係のない、理不尽極まる犯行だった。その犯人は、服役中に自殺している。

▼昨年7月18日の京都アニメーション放火事件は、新宿西口のそれにも勝る火炎地獄となった。36人が犠牲となり、33人が負傷。そのほか、建物1階にガソリンを撒き、「死ね」と言って火を着けたその男は、自身も重度の火傷を負いながら、死なずに、生きて今日を迎えている。

▼これまで絶大な尽力をされた医療関係者に、心より敬意を表したい。36人の命を奪った男が、今も生きている。その不条理には怒りさえ覚えるが、全ては、生きている容疑者を「被告」として裁きにかけるためだ。日本の司法も、その使命を全うされるものと信じている。

▼「まだ死んでない」と言えば、中国の江沢民。93歳。かつて最高指導者として、ぎらぎらと肩書を冠していながら、全ての中国人から唾棄され、醜悪な蛤蟆(ヒキガエル)と呼ばれた、有害無益の男である。

▼天がまだ江沢民を生かしているとすれば、理由は一つ。その悪行に、最後の審判を下すためである。かつての江派の「番頭」たちは、ほぼ消された。江と中共への、天の鉄槌は間もなく下る。北京の昼空を暗黒にした雷鳴が、それを予告していよう。