印中フォーラムが延期、印当局が中国関係者にビザ発給せず

2019/11/13 更新: 2019/11/13

インドデリーで11月13日に開かれる予定の第8回印中ビジネスフォーラムが延期された。消息筋によると、インド当局が、中国関係者へのビザを発給しなかったためだという。

約1カ月ほど前、インドのモディ首相と中国の習近平国家主席は、インド南部のチェンナイで首脳会談を行ったばかり。

印中ビジネスフォーラムは、インドに拠点を置く国際ビジネス・リンク・フォーラム(IBLF)とインド商工会議所(FICCI)が共催している。IBLFはホームページで、「予測できない状況のため」と短くコメントして、今回のフォーラムが延期されたと発表した。

印紙インディアン・エクスプレスは11日、消息筋の話として、70人の中国代表団が数週間前にインドのビザを申請したが、ビザは発給されなかったと報じた。インド政府も支援するフォーラムの主催側は、政府に訪印ビザを発給して中国関係者の出席を促したが、結果的には不発給となった。報道によると、内務省がビザ発給を許可しなかったためだと主催側は説明したという。

中国の習近平国家主席とインドのモディ首相は10月12日、第2回印中首脳会談をインド南部のチェンナイで開き、両国間の貿易関係の改善やその他の議題について意見を交わした。両国は、高いレベルの貿易・経済対話体制を構築することで合意した。これまでの中国とインドの関係は、カシミール地方など領土係争で緊張していた。

インドは5日、中国が大きな影響力を持つ「東アジア地域包括的経済連携協定RCEP)」への不参加を表明した。インドのモディ首相によると、関税、他国との貿易赤字、非関税障壁などで意見の食い違いがあり、インドは現行の条件では同意できないという。インドは、RCEPの関税撤廃条項によって、インドが市場を開放すれば、安価な中国産の商品が大量に流入し、インド現地の生産者に被害を与える恐れがあると憂慮している。

(翻訳編集・佐渡道世)