4,000km離れた場所から子供の誕生を見届けた父親の物語

仮想現実の世界という言葉を聞くと、多くの人はビデオゲームに関連した事柄を想像されるかもしれませんが、必ずしもそれに限定されるわけではありません。

オーストラリアに住むアリソン・ラークという女性は3人目の子供の出産を控えていました。しかし残念ながらアリソンの夫は、仕事の関係上、4,000kmも離れた場所にいました。そのため、その場に立ち会うことはできないであろうという点が彼女の唯一の気がかりな点でした。

しかしながら、最終的にVRヘッドセットの助けを借りることで、夫はこの感動的な場面に居合わせることができました。

VRヘッドセットを製造しているSamsung社によると、出産時にアリソンの夫はヘッドセットを通じて、現場で起こっていた出来事すべてをライブで目撃することができたようです。特別な部屋に案内された彼は、まるでアリソンと同じ部屋にいるかのように、周囲を見渡したり、出産のプロセスを体験できたのです。

アリソンの部屋には360°を見渡せるカメラを含むVRセットが設置されました。またマイクとヘッドセットを通じて、2人は会話を交わすこともできました。肝心な出産時にも特に問題はなく、アリソンは無事に子供を出産することができました。

アリソンはCNNの取材に対して、出産をした際に、まるで夫が同じ部屋にいたかのような気分になれただけでなく、子供が生まれる瞬間を二人で分かち合えたので最高の気分だったと語っています。

アリソンによると、3人目の子供を彼女が妊娠していることに気が付いた時点から、夫婦一緒に赤ちゃんの成長を温かく見守っていたそうです。その後、30週間が経過した後、仕事の関係から恐らく夫が出産に立ち会えないという可能性が浮上しました。幸いにも、そのような時に、Samsung社のプロジェクトに参加するチャンスが与えられたのです。

アリソンはこの機会に心から感謝しており、離れ離れになっている状態でこのような貴重な瞬間を共有できたことは、2人にとって一生忘れられない経験になるだろうと語っています。

(大紀元日本ウェブ編集部)