4歳の少年、禁じられたピットブルを飼うために思いついた驚きの方法

両親の仕事の都合で、引越しを余儀なくされる子供は多い。その内の1人であるジャクソン・ベシャート君(4歳)は父親がミリタリーに所属しているため、度々引っ越さなければならなかったという。中でも一番辛いのが友達との別離、そして荷物の整理だとか。

そんなジャクソン君は大の動物好き。サウス・カロライナに住んでいた頃も、猫2匹と4匹を飼っていたという。ジャクソン君の母エリーゼさんも動物保護には積極的で、それが彼を動物好きにしたのだろうとコメント。

ある時、闘犬として知られているピットブルドッグファイトで見世物にされたり、その内の40%が安楽死させられているという悲惨な現状を知ったジャクソン君は、自分に何かできないかと母に持ちかける。これを聞いたエリーゼさんは、まず彼を動物シェルターに連れていったという。「ジャクソンは、様々な理由で捨てられてしまった動物達に、彼なりの愛情を注ぐことが唯一できることだと思ったみたいです」とコメント。

ある日チャールストン動物協会を訪れたときのこと。ジャクソン君はペネロペと名付けられたピットブルを見つけ、彼女を家に引き取ろうとしたという。しかしミリタリー基地の決まりで、本来、ピットブルのような「危険」な動物を飼育してはいけないことになっており、虚しくもジャクソン君の家に引き取られることはできなかった。

しかし機転を利かせてくれた施設の人々が「ガーディアン・エンジェル」という裏オプションを紹介。自宅で引き取ることは困難だが、それでも保護を手伝いたいと名乗り出る人のために、里親の代わりに手数料を肩代わりし、他の人が無料で動物を引き取れるといった内容のものだ。そしてジャクソン君は即座に、「僕はお金を持ってるよ」と母に告げた。

Illustration – Shutterstock | Africa Studio

さらにもう1匹お気に入りのピットブルを見つけたジャクソン君は、エリーゼさんに彼にも家を与えたいと必死に訴えたという。ペネロペのガーディアン・エンジェルになったため、全財産を使ってしまったジャクソン君だが、彼の熱意に負けたエリーゼさんが、代わりに支払ったという。その後すぐに引き取り先が決まり、2匹の犬はそれぞれの家族を持つことになった。

このニュースは全米に知れ渡り、彼の優しさに感嘆の声をあげる人が大勢いたという。エリーゼさんも「息子がとった行動が、多くの人の心に届き、同じように動物を保護しようとする人々が増えています。このきっかけがジャクソンだったことに、本当に嬉しく、恵まれていると思います」とコメント。

多くの人に動物保護を考えるきっかけを与えてくれたジャクソン君。彼は本物の天使なのかもしれない。

(大紀元日本ウェブ編集部)