アンモニアの匂いしたら腎臓に問題? 匂いと健康の関係

私たちは普段、自分の嗅覚を疑うことはありませんが、というものは、ごみ出しをしたり、お気に入りのレストランに行くときに、より威力を発揮するものです。また、健康で長生きするための問題解決にも役に立つのです。実際、嗅覚や鼻の感覚は、命に関わる症状を予見することも可能にしてくれます。

鼻が健康について教えてくれる8つのサインをお教えしましょう。

1.ヘンな匂いを感じたら、発作の予兆あり

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生まれながらに他人より強い嗅覚をもつ人がいますが、近くに何もないのに煙や魚の匂いがするようであれば、発作の可能性があります。米国神経学会によると、実際に存在しない匂いを感じることを異嗅症というそうですが、実体のない匂いはたいてい不快な化学系の匂いで、人により感じ方が異なります。

異嗅症(幻嗅とも言われる)は、匂いを感じる脳の領域に異変があることを示し、側頭葉、頭部外傷、あるいは脳腫瘍が引き金になることがあります。もし似たようなことがあれば、すぐに医師の診察を受けましょう。

2.アンモニアの匂いがしたら、腎臓疾患の可能性あり

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腎臓の大切な働きの一つに、血液から不純物を取り除いて尿として排泄するというものがあります。腎臓の機能が衰えると、不純物が体にたまってアンモニアとなり、鼻の奥でアンモニアの臭いを感じたり口で金属のような味を感じたりします。

この兆候は、慢性腎疾患のステージ4または5に見られ、腎臓機能の低下から、痛み、疲労、尿の変色を伴うことがあります。ですから、アンモニアの臭いを感じたら、腎臓疾患の初期より進んだ症状かもしれません。

3.嗅覚の低下は早死にの危険あり

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嗅覚障害の最たる原因は、風邪による鼻づまりですが、継続的に起こる場合は、脳機能の低下の可能性があります。シカゴ大学医療センターの2014年版調査によると、嗅覚障害と5年以内の死亡の間には相関関係が見られるとのことです。スウェーデンの調査では、40歳~90歳の対象者を10年追跡した結果、嗅覚の鈍い人は死亡率が20%高いという結果が出ています。

4.鼻血が頻繁にあるようなら心臓疾患の可能性あり

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鼻血そのものは普通に起こりうることで、たいていは無害なものです。しかし、頻繁に起こり、止まらないようであれば、高血圧症やうっ血性心不全などの心臓疾患の恐れがあります。また、強い頭痛、息切れ、不安神経症などの症状を伴う高血圧性クリーゼの可能性も考えられます。症状が続くようであれば、医師の診察を受けましょう。

5.嗅覚が薄れてきたら、アルツハイマー病の兆候

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ハーバードメディカルスクールの研究によると、嗅覚が鈍ってきたら、アルツハイマー病の初期ステージの可能性があるとのことです。研究では、テルテールタンパク質の増大が脳内に見られたアルツハイマー病の被験者は、嗅覚テストで臭いの違いがよく分からなかったという結果が出ています。また、被験者は、脳細胞も減少していましたが、それは、アルツハーマー病により嗅覚に関係する脳細胞が減ってしまうためです。

6.黒い鼻水は、危険な真菌感染症の可能性あり

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タールのような漆黒の鼻水が出たら、問題です。黒い粘液は、喫煙による煙の残留粒子の可能性があります。

その他の可能性としては、慢性劇症菌性副鼻腔炎と呼ばれる命に関わる病気ということが考えられますが、これは、化学療法を受けているがん患者のような、免疫不全を伴う重篤な症状の人のみに見られるまれなケースです。微細な菌の胞子は、通常肉眼では見えません。目や脳が菌に侵される前に、手術や耐菌療法などの処置を行う必要があります。

7.鼻が冷たいときはストレス過多かも

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鼻の温度は脳の活動に関係しています。英国のノッティンガム大学の研究によると、鼻が冷たいときは、脳が酷使されていて血液が体の他の器官から脳に流れている兆候だとのことです。脳は常に十分な血液の供給(酸素と栄養素を送る)により適切に機能しています。脳は体のあらゆる機能を制御しているので、鼻のような無関係な器官から血液が流れることがあっても不思議ではありません。

8.鼻水が途切れないときは、非アレルギー性鼻炎の可能性あり

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アレルギーは鼻水のよくある原因です。アレルギー反応により免疫システムが反応し、涙目、くしゃみなどの症状に表れます。鼻水が止まらない、または止まるまで時間がかかるというような場合は、非アレルギー性鼻炎が疑われます。1,900万人のアメリカ人が非アレルギー性鼻炎の罹患者だということです。症状はアレルギーに似ていますが、免疫システムが原因ではありません。

何かの臭い、薬、天候の変化、食品などにより鼻づまり、鼻水、くしゃみが起こることがあります。これといった治療はありませんが、鼻を刺激するようなものを避けること、鼻スプレーを使うことなどにより、症状を和らげることができます。

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(大紀元日本ウェブ編集部)