心温まる…末期ガンの農民のために18台の収穫機が集まった

広大な農地で作物を収穫するのは骨の折れる作業だ。しかしある農民がステージ4の皮膚に侵され仕事ができなくなったとき、同じ地域の農民たちは彼の仕事を無償で請け負ってくれた。友人にこれ以上苦労をしてほしくないという一心で。

ワシントン州リッツビルに住むラリー・ヨッキーさんは今年2月に癌の告知を受けた。当初は1,200エーカーある農地の収穫を自分の力でやり遂げたいと思っていた。

しかし彼の癌はすでに全身に転移していた。ヨッキーさんは、「癌は骨にも転移していて、股関節や肋骨は骨折していました。」と明かした。

最終的には自分の力でこなせる仕事量ではないと認めざるを得なかった。「例年のように収穫ができるかどうか確信がありませんでした。最後には友人たちに「できない」と言うしかなかったんです。」

彼が友人らに病気のことを打ち明けると、すぐに心配はいらないと告げられた。そして翌3か月間で60人の農民らがグループを結成し、この壮大な仕事をやり遂げるための計画を練り始めた。

チームの一員であるマイク・ドイルさんは、ヨッキーさんから収穫ができないと知らされたとき、だれ1人としてためらう者はいなかったと語った。そして彼らは7月29日までに18台の収穫機を使って約3週間分の作業を6時間で完了させることを決定した。

信じられないほど多くの支援を必要とする作業だったが、困っている友人を助けようとたくさんの農民たちが集まってくれた。ヨッキーさんは友人らが見せてくれた優しさに心から感激した。

農作物があっという間に消えていく様はただただ壮観でした。本当に感謝しかありません。感謝しても仕切れないくらいです。」

優しさにあふれたこの物語はすぐに拡散されたが、農村地域に住む一部のネットユーザーは、消費者である都会の人々には彼らの行動のインパクトは十分理解できないだろうと指摘した。

それは事実である。3週間分の作業をわずか6時間で完了させるためにどれだけの労力を要したのか予想もつかない。そのうえ事務仕事ではなく厳しい肉体労働だったと考えるとそのスケールを完全に理解することは難しい。

こうして彼は治療中の身体に影響を与えることなく作物を収穫することができた。それ以上に、生計の心配をせずに治療に専念できるようにしてくれた仲間たちのおかげで多大なストレスが緩和された。ヨッキーさんにとってこれ以上の贈り物はなかっただろう。

(大紀元日本ウェブ編集部)