トランプ氏、下院の国防権限法案に反対 予算規模など巡り

2019/07/10 更新: 2019/07/10

[ワシントン 9日 ロイター] – 米政権は9日、下院で審議中の国防権限法(NDAA)案について、トランプ大統領が拒否権を行使する構えだと警告した。大統領が求める国防予算の規模を下回っているほか、一部の条項に同意できないため。

民主党が多数派の下院で審議されている同法案は国防予算を7330億ドルに設定。トランプ氏が2020会計年度に求めている額を170億ドル下回る。

共和党が多数派の上院は先月、国防予算の規模を7500億ドルに設定したNDAA案を可決している。

下院案が可決された場合、法案を一本化して上下両院それぞれが可決した上でトランプ大統領が署名しなければ、NDAAは成立しない。

政権は、トランプ氏がメキシコとの国境の壁建設に多額の資金を費やすことを阻止する条項にも反対している。

国境沿いへの米軍派遣に関してより厳しい制限を設ける案や、トランプ氏が議会に諮ることなく特定のプロジェクト向け資金を別のプロジェクトに振り向けることを抑制する案などにも反対している。

下院は週内に法案の採決を行う見通しだが、可決されるかどうかは不明。共和党議員が反対票を投じる可能性があるほか、リベラル色の濃い民主党議員の多くも反対に回る可能性がある。

Reuters
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