台湾スローシティをディープに旅行しよう(下)【ディープな台湾探見】

 

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台湾には368の地方都市(郷・鎮・市、 日本の市・町・村に相当)があり、それぞれに特徴的な景観と情緒があります。「2019スローシティ旅行年」にて台湾観光局が選定した40に及ぶ台湾の典型的な観光地方都市の中から、今回、私達がみなさんに風光明媚な東台湾のスローシティを厳選してご紹介します。ぜひお越しください。

宜蘭県/SNS映えスポット 頭城、幾米(ジミー)広場

「亀山朝日」は蘭陽の八大奇景のうち最も有名なもので、宜蘭のシンボル的存在ともなっています。この火山島は頭城の外海に位置し、断崖、奇岩、温泉、海食洞など火山地帯の織り成す独特な景観を持ちます。付近の海域ではクジラ・イルカウォッチングを楽しむことができ、世界で最もクールな12の島の1つとして評価されています。

亀山島(宜蘭県政府提供)

頭城老街を観覧するなら、遠くに望む亀山島の景観を楽しむほかにも、ウォールペインティングで復元された旧市街アートや、詩壁、書法の石碑等などがあり、バックパッカーやブロガー達がSNSにアップする映えスポットとなっています。それらの観光地は、文学や芸術を通じて郷土愛を表現しており、当時の地元の詩人や書道家を思い起こさせると共に、百年に及ぶ村の歴史を物語ります。

幾米(ジミー)広場(台湾観光局提供)

頭城から宜蘭市の中間に位置する礁渓にある湯圍溝温泉公園の足湯で一服しましょう。林美石磐步道の自然豊かな秘境を訪れてから、宜蘭駅のそばにある最もホットな撮影スポットである幾米(ジミー)広場、丟丟噹森林、鉄道旧宿舎から華麗に生まれ変わった幸福轉運站(ハッピートランスファーステーション)を楽しみましょう。

旧市街でのいくつかの有名な観光スポットを挙げるならば、1909年に設立された宜蘭ワイナリー、日本建築の風格が色濃く残る宜蘭文学館、1906年に建てられたうっすらと檜の香りのする和洋折衷様式の建築宜蘭首長官邸(現「宜蘭設治記念館」)などがあります。観光客が足を止めて満喫できる宜蘭旧市街が織りなす200年の軌跡を味わう事のできるスポットが散在しています。

蘭陽博物館 (台湾観光局提供)

花蓮県/スローシティ鳳林鎮 瑞穗三鉄(電車、サイクリング、ウォーキング)の旅

太魯閣と七星潭は花蓮必見のスポットです。また、2014年に国際スローシティの認証を受けた鳳林鎮はのどかな風景を楽しむことができます。吉安郷から花東縦谷に入り鳳林に近づくにつれ喧騒を離れ徐々にゆったりと安らいでいく、鳳林特有の田園風景を味わうことが出来ます。

国際スローシティ 鳳林鎮(台湾観光局提供)

 

太魯閣(台湾観光局提供)
校長夢工廠(台湾観光局提供)

そして、ゆっくりと地元の文化を味わいましょう。百年アカギ、「鳳林支庁長官舎」の校長夢工廠、日本式建築のタバコ製造ビルなどをのんびり歩いて、「長寿の鎮、校長のふるさと」の「スローライフ」を満喫しましょう。また林田山林業文化園区に行き日本式の檜の住宅を訪れ、森林小道にあふれる自然のエッセンスを吸収しましょう。

林田山林業文化園区(台湾観光局提供)

鳳林鎮に別れを告げたら、光復製糖工場でかき氷を食べ、暑さを吹き飛ばしましょう。秀姑巒渓でのラフティングや牛乳で有名な瑞穂牧場がある「瑞穂」鎮、紅葉温泉、瑞穂温泉の弱アルカリ炭酸泉なども魅力的です。大昔に原住民によって発見された野渓温泉は、日本統治時代にはホテルも設けており、最近では大型国際観光ホテルが相次いで建設され、ゆったりとした休暇を過ごす事ができます。

紅葉温泉(台湾観光局提供)

花東縦谷の町の間を巡るのに最も良い方法は、「三鉄」(鉄道、鉄馬、鉄足)、つまり電車、サイクリング、ウォーキングと言われており、縦谷の自然と文化の美しさをより深く堪能することが出来ます。
 

サイクリング(台湾観光局提供)

台東県/成功鎮カジキ漁 三仙台の初日の出

秀姑巒渓に沿って64号線を通り、南に向かって30号線を進み、海岸付近の山々を超えれば、果てしなく広がる見晴らしの良い太平洋に抜けます。台湾東部の外海を流れる黒潮により、成功鎮一帯にはシイラ、まぐろ、カジキなどの多くの海産資源に恵まれ、豊富な漁獲量と漁業文化を生み出しています。

成功新港漁港夜景(台湾観光局提供)

成功鎮の生活と文化は海と密接に関係しています。特に北東からの季節風が吹く頃はカジキ漁の良い季節であり、日本統治時代から始まったカジキ漁文化を受け継いでいます。また、海中にはプランクトンが多くそれに伴ってクジラやイルカが現れ、台湾におけるクジラ・イルカウォッチングの絶好のスポットとなっています。
 

カジキ漁(台湾観光局提供)
カジキの刺身(台湾観光局提供)

成功鎮の北東には、突き出た岬と沖合の島々で構成される「三仙台」があります。
毎年大晦日には、初日の出を拝む年越しの観光客が多く訪れます。海をまたぐ8つのアーチ橋は、夕日の景色が特に美しく、八仙の中の呂洞賓、李鐵拐、何仙姑がここに降り立ったという神話を彷彿とさせます。海蝕溝、海蝕凹壁等の海蝕景観をそれに加えて、「三仙台」はロンリープラネット旅行ガイド誌におけるアジア十大旅行景観の一つに数えられています。
 

三仙台(台湾観光局提供)

また成功鎮は、貴重な漁業資源と海洋文化に加えて豊かな原住民文化を持ち、毎年催される豊年祭では原住民の歌声が各部落に響き渡り、楽しく幸せな生活の様子を伝えています。
 

アミ族豊年祭(台湾観光局提供)

【台湾観光局公式サイト】

 https://jp.taiwan.net.tw/

【台湾小鎮漫遊公式サイト】

 

 https://2019smalltown.taiwan.net.tw

大紀元ウェブ編集部