トランプ氏、メキシコ国境を来週閉鎖も 国土省「通関滞る恐れ」

2019/03/30 更新: 2019/03/30

[ワシントン/オキチョビー湖(フロリダ州) 29日 ロイター] – トランプ米大統領は29日、メキシコが直ちに米国への不法入国者を完全に止めなければ、両国国境の少なくとも大部分を来週閉鎖することも辞さない考えを示した。

ツイッターで「議会は脆弱な入国管理法を即座に改正する必要がある。メキシコは自国やわが国南部の国境を通る米不法入国者を阻止しなければならない」と訴えた。「メキシコは長年、国境費用を大きく上回る規模の富を米国で築いた」とも述べた。

フロリダ州を訪問中のトランプ氏はその後、記者団に対し「国境は長期間にわたり閉鎖される。本気だ。メキシコは不法移民を止める必要がある」と指摘。メキシコとの国境をすべての面で閉鎖する可能性はあるかとの質問に対しては「すべての面ということもあり得る」と述べた。

こうした中、国土安全保障省は、通常の国境通過地点以外から入国してくる難民に対処するため職員750人を異動させるのに伴い、メキシコ国境での通関や出入国の手続きが滞る恐れがあると表明。ニールセン長官は「この緊急事態で米国民に影響が出る可能性がある」とした。

こうした事態にメキシコのエブラード外相は「メキシコは脅しに基づいて行動することはない」とし、メキシコが米国の友好的な隣国であるとの見解を示した。

通関手続地を閉鎖することで、移民の流入をどの程度食い止められるかは不明。オバマ前政権の下で米国移民局(USCIS)の首席法務顧問を務めたスティーブン・レゴムスキー氏は、トランプ氏は大統領として特定の通関手続地を閉鎖する権限を有しているが、直ちにすべてを閉鎖した場合、訴訟を起こされる可能性があるとの見方を示した。

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Reuters
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