米加の航空会社が対応追われる、ボーイング737MAX運航停止で

2019/03/15 更新: 2019/03/15

[モントリオール/シカゴ 14日 ロイター] – 米国とカナダの両政府が安全性への懸念を理由にボーイング<BA.N>の旅客機737MAXの運航停止を決めたことを受け、両国の航空各社は顧客からの問い合わせや当局の決定に伴う欠航便への対応に追われた。

737MAXを34機運航し最大のユーザーだった米サウスウエスト航空<LUV.N>は、電話による問い合わせが異例の多さとなっており、既にMAX機を使った39便を欠航にしたと明らかにした。ただ、手元にあるボーイング737─700型や737─800型機を使って代替便を提供するという。

737MAX8型機を24機運航していたアメリカン航空<AAL.O>は運航停止の決定を受けて1日85便程度を欠航にするが、一部は737─800型機などを使った便で代替させる。

MAX機24機を運航してきたカナダの航空最大手エアカナダ<AC.TO>は、カスタマーサービスの電話番号にかけると、「予期せぬ事態」が原因で問い合わせ件数が対応したり保留することがが可能な数を超えたという応答メッセージが流れていた。

エアカナダからコメントは得られていない。同社は13日に出した発表文で、同社のネットワークが提供する1日約1600便のうち、737MAX機の運航便は75便にとどまっていたと明らかにしている。

MAX機13機を運航していたカナダ第2位のウエストジェット<WJA.TO>は14日に11便を欠航にし、1200人に影響が出たと明らかにしている。ただ、そのうち4分の3以上の顧客に対して同日中に予約の取り直しを実施するとしている。

英コンサルティング会社のIBAグループの推定によると、MAX機の運航停止によって航空会社に生じる直接のコストはリース機1機当たり1日15万ドル程度。米議員は14日、737MAX8型機と同9型機の運航停止は最低でも「数週間」続くとの見通しを示している。

Reuters
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