大紀元時報
台湾・歴史文化にふれる旅@黄金博物館編

日本統治時代の台湾を覗き見る場所

2018年11月14日 07時45分

新北市立黄金博物館

台湾の北端にある新北市瑞芳区金瓜石(しんほくし ずいほうく きんかせき)は山を背に、海に面した小さな町です。今は寂しい海沿いの町ですが、日本統治時代、金と銅の産地として繁栄を極めました。その後、鉱脈が掘りつくされ、さびれてしまいましたが、このほど、新北市が3年の歳月をかけ、金瓜石の文化的史跡とレジャーを融合した「黄金博物館」を設立し、脚光を浴びています。

黄金博物館は当館の中核スポットです。建物はかつての台湾金属鉱業の事務所を改築したもので、1階は金瓜石の金鉱と銅鉱の歴史と文化を紹介し、日本統治時代や台湾金属鉱業時代の資料や坑夫たちが使った採掘道具などを展示しています。また、坑道を再現した模型では、地下坑内の実際の状況を知ることができます。

2階は「ゴールド」をテーマとしたコーナーです。金の特性やその利用法の紹介とゴールドを使った工芸品も展示されています。ここで見逃せないのが、220キロに上る世界最大の金鉱石です。展示ケースの両側に開けられた穴から手を伸ばして、その金鉱石に触れることもできます。

3階は砂金採りコーナーです。砂金を含む砂を水に浸し、静かに砂を流していくと、比重の重い金が残ります。本物の金が手に入る絶好のチャンスです!金鉱の町―金瓜石での楽しい記念品になります。

金瓜石太子賓館

館内には金瓜石鉱山最後の鉱山長だった三毛菊次郎の住まいや宿舎など、日本統治時代の建物がたくさん残っています。その中で、歴史的な建物となっているのが太子賓館(ひんかん)です。1923年、当時皇太子だった昭和天皇が台湾を訪れ、その際、金瓜石を視察するというので、田中鉱山株式会社が迎賓館として1922年に臨時の招待所を建てた木造建築です。最高級のヒノキを大量に使い、鉄の釘を使わない伝統工法で建てられました。

賓館内の庭園は素晴らしく、ゴルフ練習場も付設されています。興味深いのは練習場には芝生ではなく、セメントが敷かれていることです。当時、コンクリートが高級建材だったからか、それとも、金瓜石は雨が多いので、コンクリートなら水はけがよいからなど、いろいろと想像力を刺激されます。今は史跡保護のため、建物内部は参観できませんが、その周辺と庭園は一般公開され、解説プレートも立てられています。

坑内体験に挑戦

トロッコ

金瓜石の中心をなしていた本山鉱脈の坑道は縦横に交差し、全長600キロ以上に達します。坑道が完全な形で保存されているのはこの「本山五坑」だけです。

本山五坑は黄金博物館のそばにあります。黄金博物館設立の際、観光客が鉱石採掘を体験できるようにと、博物館が特にベテランの坑夫に掘削を依頼し、170メートルに達する安全な坑道を完成しました。ヘルメットをかぶり、トロッコ用レールが残っている坑道口から内部に入ります。

荒々しい堀削跡が残る坑道沿いに前に進みます。途中、センサー式の音声ガイドの説明が入り、坑夫とのシミュレーション対話も楽しめます。ときおり聞こえて来る発破の音を耳にし、坑夫の人形を目にすると、ますます坑内の実感が湧いてきます。

環境館

環境館は古い建物を利用して再建されました。1階は金瓜石の自然生態や地質の変化、特色ある鉱石、鉱業で栄えた村落などの資料を展示しています。2階はマルチメディアを利用した展示場で、特別展のときに使用されます。

(編集・望月 凛)

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