米中、全面的な貿易戦争に突入へ=ブラックロックCEO

2018/11/02 更新: 2018/11/02

[ニューヨーク 1日 ロイター] – 米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は1日、米国と中国による関税の応酬が続く中、両国が全面的な貿易戦争に向かっているとの認識を示した。

フィンクCEOは、米国がすべての中国製品に関税を課し、現在の通商政策が今後数週間継続すれば、「米中は全面的な貿易戦争に突入する」と警鐘を鳴らした。

その上で「中国は極めて堅固で、誇り高い国だ。中国は強硬な姿勢を崩さないだろう」と述べた。また、貿易戦争に突入すれば、中国が米国債の購入を続ける公算が小さいとの見方を示した。

トランプ大統領はこれまでに、11月に予定する米中首脳会談で貿易摩擦解消に向けた進展がみられなければ、これまでに追加関税が課されていない中国製品を対象に新たな関税を発動する構えを見せている。

ただ、この日はツイッターへの投稿で、中国の習近平国家主席と貿易や北朝鮮問題を巡り「非常に良好な」対話を持ったことを明らかにしている。

フィンクCEOはまた、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件を巡り、サウジとのビジネスに支障は出ておらず、今後も継続するとの見通しを示した。

そのほか、ブラックロックが株価指数ファンドを通じ複数の銃器メーカーの主要株主であることを踏まえ、週末に米ペンシルベニア州ピッツバーグのユダヤ教会堂で発生した銃撃事件に関連し、どのように世論の反発に対応していくか、銃器メーカーと対話を持ったことを明らかにした。

*内容を追加して再送します。

Reuters
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