大紀元時報

中国共産党が目を付けている11の「主軸国家」とは=米シンクタンク

2018年10月29日 13時58分

アメリカのシンクタンク「ランド研究所」は近日発表した報告書で、中国共産党政権が海外展開するうえで重要な拠点となりうる11の国家を主軸国家(pivotal state)としてピックアップした。報告書では、発展途上国は中国にとってこれまで以上に重要な意味合いを持ち始めていると指摘。中国がこれらの国家と関係を構築し、その資源と市場を獲得することはその地政学的影響の拡大とアメリカとの対抗で優位に立つために不可欠であるとした。

 

中国共産党が最も力を入れている地域

 

中国と東南アジア諸国は南シナ海の領有権問題を抱えているものの、東南アジアは依然として中国が経済的・政治的利益を拡大させる最重要地域であり続けていると報告書は指摘する。東南アジアは一帯一路プロジェクトの重点区域であり、中国の輸出入の最大相手先でもある。

過去十年間、中国は政治・経済・軍事的手段を通して東南アジアにおける存在を高めてきた。政治面では、中国は領土的主張を一貫して続ける傍ら、各国との連携を緊密にとり、中国の拡張と領土的主張は地域の安定を脅かすものではないことを刷り込もうと企ててきた。2003年から2014年までの間、中国共産党指導者は東南アジアを94回訪問した。

経済面では、中国は東南アジア諸国との貿易関係を強め東南アジア諸国連合(ASEAN)の最も重要な貿易相手国となった。「海のシルクロード」にとっても東南アジアは欠かせない地域だ。

軍事面では、中国は南アジアにおける軍事的影響力をますます強め、武器輸出を増やしてきた。2000年から2014年までの間、中国は東南アジアの港湾を33回訪問した。2003年から2014年までの間、重要な軍事訪問を66回行った。

 

中国共産党が目を付けている11の国家

 

・インドネシア

インドネシアの政治は安定しており、大統領ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)氏率いる政権は温和外交を進めている点が、中国にとってお気に入りだ。インドネシアは海洋大国であり、東南アジアにおいて最も地政学的に重要な国家だ。インドネシアは東南アジアのその他の地域へ足を延ばす橋となりうるため、一帯一路プロジェクトを推し進める際の重要な国家である。

 

・マレーシア

マレーシアは中華人民共和国と国交を持った最初の東南アジア国家であり、一帯一路プロジェクトの重要な協力国でもある。マレーシアは経済面も強く、東南アジア諸国の中で対中貿易額が最大だ。また、マレーシアは南シナ海における領土問題には基本中立であり、アメリカとの間で密接な関係を持たない。

 

・タイ

タイは中国にとって信頼のおける協力者であり、長期的な関係構築が可能である。中国はタイとの軍事協力関係を深めている。

 

・ベトナム

ベトナムは中国にとって重要国家であるものの、中国の潜在的な協力相手ではないと報告書は指摘した。中国とベトナムはともに共産主義的イデオロギーの影響を深く受けているが、南シナ海における領土問題に起因する両国の対抗により、中国はベトナムを地域に置けるトラブルメーカーとしてみなす傾向を強めている。

 

・ロシア

ヨーロッパとアジアにまたがる大国ロシアは、報告書において「重要国家」の一つとして挙げられている。中露間の協力には限界があるものの、両国は依然として軍事面とエネルギー面において深い関係を保っている。また、中露はともに国内の分離独立運動および人権問題において共通の利益を有している。

 

・パキスタン

パキスタンは中国が南アジアに進出するうえでの重要な布石だ。「中国パキスタン経済回廊」計画は「一帯一路」に先立つ旗振役のプロジェクトでもある。報告書によれば、パキスタンは数十年間、中国の南アジア経略における重要なプレイヤーとして、インドをけん制してきた。しかしパキスタンの作用はそれだけにとどまらない。パキスタンは中国国内の安全維持に助力し、ウイグル人をはじめとする少数民族の「騒動」の鎮圧に加担した。

 

・イラン

イランは中国にとって最も重要な西アジア国家である。イランは周辺に対する影響力が強く、そのうえ反米的だ。報告書は、中国はイランとの間で政治、経済、軍事の面で協力関係にあると指摘する。

イラン=イラク戦争中にも中国はイランに対し軍事物資を提供していた。西側諸国がイランに対し長年経済制裁を行ってきた一方、中国はそれを無視し貿易と軍事技術の提供を続けてきた。そのため中国とイランとの間には強いつながりがある。

 

・南アフリカ共和国

アフリカにおいて中国が目を付けたのは南アフリカ共和国だ。南アフリカ共和国には比較的安定した金融業と基礎設備があり、中国企業がアフリカに進出する際の足掛かりとなって来た。アンゴラやナイジェリア、スーダンなども中国にとって重要だが、南アフリカは1990年から早くも関係を築いてきたことから、特に重要視されている。

 

・ベネズエラ

ベネズエラはその豊富な石油資源のため中国共産党から目を付けられている。中国はベネズエラに対し多くの投資を行い、軍需品と融資を与えた。ベネズエラは石油を輸出して得たオイルマネーで返済の大部分をまかなっている。

 

・オーストラリア、ニュージーランド

オセアニアでは中国共産党はオーストラリアとニュージーランドに目を付けている。この二つの国家はオセアニア地域において地政学的・経済的に最も重要なプレイヤーである。さらにオセアニアでは、両国だけが中国と「戦略パートナーシップ関係」を結んでいる。

中国は主にオセアニアの資源に興味を持っている。中国とオセアニアの貿易もオーストラリアとニュージーランドに集中している。中国は原油や燃料を輸入し、工業製品と機械を輸出している。

(翻訳・文亮)

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