米判事候補の性的暴行疑惑、元同窓生らFBIに情報提供できず

2018/10/04 更新: 2018/10/04

[ニューヨーク 3日 ロイター] – 米最高裁判事に指名されたブレット・カバノー氏の性的暴行疑惑について連邦調査局(FBI)が週内に調査をまとめる見通しだが、告発者の証言を裏付ける情報を提供しようとした元同窓生が、FBIに連絡を取ろうと試みたものの、担当者と接触できていないことが明らかになった。

カバノー氏から1982年に性的暴行を受けたと告発した大学教授クリスティーン・ブラジー・フォード氏は先週、上院の公聴会で証言した。トランプ米大統領はFBIに調査を指示したが、ホワイトハウスはFBIに対し、5日までに結果を示すよう伝えた。

フォード氏の証言で、暴行を目撃したとされたカバノー氏の学生時代の友人マーク・ジャッジ氏のほか、少なくとも3人の人物、また2人目の告発女性デボラ・ラミレス氏は、既にFBIの聴取を受けた。ジャッジ氏はフォード氏が主張する暴行に関して記憶はないとしている。

フォード氏の弁護士は2日、同氏がFBIに全面的に協力すると申し出たが、FBIから返答がないと明らかにした。弁護士はFBIのレイ長官への書簡で「フォード氏、カバノー氏、われわれが示した証人への聴取を行わずにフォード氏が主張する内容を徹底的に調査できるとは想像しにくい」とした。

事情に詳しい関係者によると、FBIは9月30日にラミレス氏を2時間以上にわたり聴取した。同氏は20人以上の証人のリストをFBIに提供したという。

イエール大学でラミレス氏とカバノー氏の同級生だったリチャード・オー氏はロイターに対し、情報提供の目的で週末にデンバーのFBIオフィスに連絡したが、現時点でFBIからの連絡はないと述べた。担当者にメッセージが伝わったかどうか分からないとした。

またイエール大学でカバノー氏と同じ寮に住んでいたマーク・クラスバーグ氏も、「ラミレス氏の証言の一部を裏付ける情報」を提供しようとしたが、FBIの担当者と連絡を取れていないと述べた。

このほか、カバノー氏の大学時代の同級生2人もFBIの担当者にコンタクトを試みたが不成功に終わったという。

民主党の上院議員は、FBIがカバノー氏に関する調査で十分な時間を与えられなかったとして批判する可能性がある。

Reuters
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