米中貿易摩擦、一層激化も 両国には「多くの手段」=WTO事務局長

2018/09/20 更新: 2018/09/20

[リオデジャネイロ 19日 ロイター] – 世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は19日、米中貿易摩擦について、両国政府は「多くの手段」を有していることから、関税以外の分野に拡大する可能性があるとの見方を示した。

アゼベド氏は当地で開かれたイベントで、WTOは米中両国間の対話を促進するなどして摩擦緩和に努めてきたと表明。

「わたしは非常に懸念している」と述べたうえで、「正直これで終わりだとは思わない。両国には多くの手段があり、関税や貿易だけでなく他の分野に拡大する可能性がある」とした。これ以上の言及はなかった。

トランプ米政権は17日、2000億ドル相当の中国製品に対して追加関税を発動すると発表。これを受けて中国財政省は18日、約600億ドル相当の米国製品に関税を課すと明らかにしており、両国関係はさらに悪化している。

アゼベド事務局長はまた、米国が加盟しない世界貿易紛争解決機関の存在も可能だが、米国がこうした機関を望むかどうかは分からないとの考えを示した。

Reuters
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