日本の台湾窓口機関に赤ペンキ、沖縄沖での水産庁「放水」に怒り

2018/03/09 更新: 2022/09/08

3月7日午後、日本の台湾窓口機関「日本台湾交流協会」台北事務所に、野党幹部の男が、事務所の石碑に赤いペンキを大量にかけた。台北市警察局が男を現行犯で逮捕した。同事務所は「極めて遺憾」とコメントしているが、刑事告訴はしない方向だという。

台湾の中時電子報7日付によると、逮捕された男は、中国と台湾の統一を主張する野党「中華統一促進党」主任委員・陳清峰。ペンキをかけた後、事務所玄関前に立ち、日本に対して攻撃的な言葉を10分以上、叫び続けた。

報道によると、陳は、日本の水産庁の漁業取締船が3日に沖縄県沖で違法操業していた台湾漁船に停船命令や放水を行ったことに義憤を抱いていた。また、同事案への対応が甘いとして、蔡英文総統に対する不満も口にしているという。

陳は同日午後には3000台湾元の罰金を支払い、釈放されている。警察当局は、再発防止のために同事務所周辺の警備を強化するとしている。

 

台湾漁業署(水産庁に相当)は4日までに、台湾漁船「東半球28」は日台漁業協定の範囲外で、台湾側は操業可能だったと主張。台湾外交部は5日、日本領海には侵入しておらず、放水を行ったことについて、日本に対して抗議声明を発表した。

水産庁の取締船が放水する様子を漁船乗船者が撮影した映像は、台湾メディアが引用して報道した。そのため、この問題の認知度が台湾内で高まった。放水動画の再生回数は20万回を超える。

日本台湾交流協会はこの案件について、日本側は事実に基づいた処理を行ったとし、台湾当局が違法漁業に対して適切な措置を取るよう希望するとコメントを発表した。

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日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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