EU離脱交渉、進展には英の確固たる提案必要=バルニエ交渉官

2017/09/22 更新: 2017/09/22

[ローマ 21日 ロイター] – 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、EUのバルニエ首席交渉官は21日、メイ英首相が秩序ある離脱と新たな関係への移行を望むのであれば、来週にも確固たる案をEU側に提示すべきだとの考えを示した。

メイ首相は22日にフィレンツェでEU離脱を巡り演説する。

バルニエ氏はイタリア議会で行った演説で、英国による離脱費用の支払いや英国在住のEU市民の権利保護に言及し、「交渉を進展させるため、これらの問題について英国が明確な意向を示すのを待っている」と述べた。

また「秩序ある離脱や移行期間設定の条件について速やかな合意は可能だ」とし、「そのためには英国が来週にも、障害を克服するための提案を示すべきだ」と言明。秩序ある離脱で合意することが、「将来の関係について建設的で信頼できる協議を行う前提になる」との立場を示した。

英BBCによると、メイ首相は22日の演説で、離脱後に2年間の移行期間を設けることを求める見通しだ。

バルニエ氏は「英国から要請があれば短期の移行期間」の設定を検討する用意があるとしながら、予算を含むEUの規定を受け入れることが条件になるとも強調した。

Reuters
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