夏の風物詩

都内でホタルを観測! 幼虫が500度になると初飛翔?検証結果は?=椿山荘東京

5月、都内のホタル。葉から葉へ弧を描いて移動したり、葉裏に隠れたり、複数ので会話をしているかのように光ったり。ホテル椿山荘東京によると、5月13日の夜、今年最初の蛍が光り舞う様子を目視で確認したという。同ホテルの庭園では毎年、梅雨前から初夏にかけて蛍の棲み処となり、鑑賞できることで知られている。ホテル側は毎年、観測を続けている。

東北などでは七夕の頃に舞うため、夏に飛ぶイメージの強い蛍。東京では『初夏の風物詩』として、5月から7月初旬にかけて幻想的に光る可憐な動きを確認できる。

幼虫が初飛翔するまで、加算して500度になったとき? ホテルが検証

蛍の観測を続けるホテル椿山荘東京は、幼虫が陸に上がってから初飛翔までの日数は、日々の気温が関係しているとの説を検証中だ。

上陸の翌日から「1日の平均気温」を積算(加算)し、500度に達した時に、蛍の初飛翔が観測できるという「500度説」は、ホテルが検証を始めた2010年から2012年までは、ほぼ、この仮説の通りに初飛翔が観測できたという。

2017年も検証が行われた。結果、610度に達した時点で初飛翔を目視で確認したという。500度に達したのは5月7日で、その1週間遅れとなった。

しかし、過去には見方を大きく外す年もあった。2015年は626度になった5月16日に初飛翔を観測。2013年は温度計の故障により欠測。2014年は前日積算温度が521度になった5月18日に初飛翔を観測し、おおむね実証成功している。

2016年は568度に達した5月10日に初飛翔を確認し「ほぼ実証」。2017年は、昨年と同じく5月7日に500度に達したが、5月13日に光り舞う様子を確認でき、110度の開きとなった。

ホテルによると、「2010年頃に比べると、温暖化の影響か、500度に達する日が1週間ほど早くなっており、これも、近年の500度を越えての飛翔に影響しているかもしれません。引き続き検証します」としている。


ホテル椿山荘東京の蛍の季節メニュー

5月19日、5月26日には、ホテル5階の空中庭園で、新緑が美しく、蛍の飛翔が期待できる時期に屋外でディナーを楽しめる「シャンパンガーデン in Green」を開催。また、5月19日~7月2日まで、蛍鑑賞できる時期に合わせたイベント 「ほたるの夕べ」を開催。ディナーブッフェやレストラン、音楽鑑賞、ステイが企画されている。

ホテル椿山荘東京  お問い合わせ 03-3943-0920(9:30~22:00)


(編集・甲斐 天海)