江沢民派最後の反撃か 中国最高裁・検察の「司法解釈」(2)

2017/02/20 更新: 2017/02/20

 

江沢民派最後の反撃か 中国最高裁・検察の「司法解釈」(1)からの続きです

「両高」の司法解釈、狙いは法輪功学習者

「両高」の「解釈」には、邪教のリストが明確に言及されていない。しかし、列挙された刑罰の構成要件はすべて、中国国内で受けた迫害の事実を訴える法輪功学習者を対象としていることが明らかだ。

1999年7月20日、江沢民は「真、善、忍」を生活準則に修練する1億人の法輪功学習者に対して過酷な弾圧を始めた。「物理的に消滅し、名誉を失墜させ、経済的に破綻させよ」という内部指針を定め、法輪功学習者に対して、「殴り殺しても自殺とみなし、身元確認せずに火葬せよ」という政策を施行してきた。このため、数えきれないほど多くの法輪功学習者が拷問等の迫害で死亡し、臓器を強制的に摘出される未曾有の事件まで発生した。

しかし、中国公安部が2000年と2005年にそれぞれ発表した公文書に記載されている14種の邪教リストに法輪功は含まれず、全国人民代表大会での決定及び両高の「解釈」にも法輪功が邪教だという内容は見当たらない。

政法システムは主要な法輪功迫害機構

最高裁判所にあたる最高人民法院の正面玄関(Rneches/wikimedia commons)

2006年、江沢民派が法輪功学習者の臓器を摘出するという蛮行が国際社会に暴露された。2012年には重慶市公安局長の王立軍が米国領事館に亡命を要請した事件が起き、江沢民派のクーデターと中国政治の大きな問題である法輪功迫害が世界に知られるようになった。習近平氏が執権した第18回党大会を基点に、今まで習近平と胡錦濤陣営はずっと「虎狩り」の名目で江沢民派クーデター勢力の粛清作業に乗り出し、法輪功迫害に積極的に参加した周永康、薄熙來、李東生、張越などの主要人物を拘束し、労働教養制度(労教制度)を廃止した。労教制度は江沢民が法輪功を迫害するために利用した主要な手段であった。

中国の政法システムは長い間、江沢民勢力によって支配されてきた。「第二の権力の中心」とも呼ばれた政法システムは法輪功迫害に加担した主な組織であり、江沢民派のクーデター計画において最も中核となる勢力だった。第18回共産党大会以降、習近平氏は人民武装警察部隊内の江沢民派を大量に粛清したが、公安部、裁判所、検察院など政法システムの江沢民派勢力はまだ根強く、粛清しきれていない状態だ。軍隊、武装警察を粛清した後、習近平当局は昨年の末から政法システムと国家公安を対象とした粛清作業を進めている。

自滅の一途をたどる江沢民派

江沢民派の強制臓器摘出の蛮行が国際社会に暴露されてすでに10年が過ぎた。2016年6月、米国下院は「343号決議案」を通過させ、中国共産党が法輪功学習者の臓器摘出行為を中断することを要求し国際社会の注目を集めた。

343号決議案は、江沢民の「ツボ」を刺し、中国共産党に大きな打撃を与えた。米国のトランプ大統領はまた、人権問題において中国政府に強硬な態度をとっており、大統領選当時のトランプ陣営は中共による強制臓器摘出の蛮行を強く糾弾した。

江沢民派が法輪功を迫害した罪は今、最後の清算に直面している。この時、江沢民派の勢力下にある両高が「司法解釈」を出すことによって法輪功問題をめぐり全世界と江沢民派が対立関係に置かれるようになった。江沢民派のこのような無謀な行為は、最終的に自滅の一途をたどる他ない。

このような事態を作った周強・最高人民裁判所長と曹建明・最高人民検察長は薄熙來、周永康、李東生など落馬した人たちと同一の轍をそのまま踏み、最終的には江沢民と一緒に処罰される運命を免れることができないだろう。

(翻訳・齊潤、編集・文亮)

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