美味しい野菜シリーズ

かぶ

お正月の七草のひとつ、「すずな」は「かぶ」のことです。かぶは日本で食されてきた野菜の中で最も古い歴史を持つ野菜です。原産はアフガニスタン及び地中海沿岸とされており、日本では弥生時代から食べられてきました。

かぶは大まかに、「大かぶ」「中かぶ」「小かぶ」に分けられます。大かぶの代表は京都の聖護院かぶらで、中かぶの代表は大阪の天王寺かぶです。そして、現在最もよく食べられているかぶが、東京の金町小かぶです。その他にも日野菜かぶ、飛騨紅かぶ、温海かぶ等、約80種が伝統野菜として地方に根付いています。旬は春3月~5月と秋11月~1月頃です。かぶは多くが漬け物として食べられていますが、干し貝柱で薄味に煮込んだ「ふろふきかぶ」は身体がとても温まる一品です。選ぶ際は、霜が当たっておらず葉が青々とした物、葉の付け根が白くて綺麗な物が良い品ですので、ここを重点的に見てください。これからの厳寒期は、かぶに甘味が乗ってくる時期です。お正月には七草粥やふろふきかぶを食べて、厳しい冬を乗り切って下さい。

(杉本青果店代表 杉本晃章)