中国の男性歌手 薬物で逮捕

中国の男性歌手、毛寧(マオ・ニン)が11月27日、薬物使用の疑いで逮捕された。毛寧は1990年代から活躍する実力派歌手。事件から3日後、毛寧との有名なデュエット曲「心雨」で知られる歌手・楊鈺瑩(ヤン・ユーイン)はミニブログに投稿し、エールを送った。また、毛寧の代表曲である「涛声依旧」の作詞作曲者・陳小奇(チェン・シャオチー)は、ショックを受けながらも毛寧の今後に対する希望を語った。

歌手仲間がエール送る

楊は12月1日午前、ミニブログで「この数日、毎日つらかった・・・、私を信じて! 人生を改めて見つめ直すことも恐くない」と書きこみ、日光、木、草地の景色の写真も投稿した。楊は直接、名前を出さなかったが、毛寧を元気づけ、新たな人生を歩んでほしいという励ましだと思われる。 

毛寧が逮捕された当日、メディアの記者が楊に電話をかけたが、応答はなかったという。その後、楊の友人の1人はメディアに「楊鈺瑩は歌謡界の古い仲間である毛寧の事件にとても関心を持っているが、いつもおとなしい彼女には、何にも言えなかった」と漏らした。

作曲家 今後の望み語る

『法制夕刊』の報道によると、11月29日、記者は毛寧に作詞作曲を提供した陳を取材した。陳は「毛寧は明るくて優しい性格という印象だった。彼の逮捕事件を聞いてとても驚いた」と話し、「1991年、『涛声依旧』を作ったが毛寧のためではなかった。その時、彼はまだ新時代レコード会社と契約していなかったが、彼は私を訪ねて来て、この歌を歌いたいと言った。そして、私は毛寧の歌声を聞いてみた。人を惹きつける歌声を聞いて、この歌にぴったりだと確信し、毛寧のためにこの歌のアルバムの制作を手伝った」と、当時のことを振り返る。それ以後、毛寧は「涛声依旧」を歌って有名になったという。 

陳はその後も、毛寧のために「大浪淘沙」、「等你到老地方」などの曲を作り、また、毛寧と楊のデュエット曲「能有幾次這様的愛」も提供した。「2人が舞台に出て歌うと、ファンからは『美男美女カップル』として人気を集めた」という。

ジャッキー・チェンの息子、ジェイシー・チャンの逮捕など、中国の芸能界では薬物汚染の状況が深刻な問題となっている。毛寧の薬物逮捕について、陳は「環境の影響かもしれない。しかし、薬物は決して健康な生活状態にはなれず、自分の命に対してもきわめて無責任だ。原因はどうであれ、毛寧が堕落していかないことを望んでいる」と語った。        

(翻訳編集・真子)